世界の珍しい竹
Rare bamboo in the world
 竹類は赤道を中心にして、温暖で湿潤な地域に広く生育しています。日本にも、稈が黄金色のキンメイチク系統の竹や稈の節部がいろいろに変化したキッコウチクやホテイチクなど、珍しい竹をみることができます。

トゲだらけの竹(インド)

バンブブトゥン(インドネシア)
 世界にもいろいろ珍しい竹が生えています。たとえば、立竹が株立ちしていて、その竹の枝には鋭いトゲがびっしりと生えているバンブーサー・バンボスという竹が熱帯に広く生えています。

 世界的に知られる巨大な竹はバンンブーサー・ギカンテウスですが、インドネシアのボゴール植物園には直径が20cmを超えるバンブブトゥンも大型です。このような巨大な稈が株になって生えている姿には驚かされます。

大仏肚竹(ベトナム)

デンドロカラムス(インド)
 竹稈の節間がボコッと膨れた稈が株立ちしている大仏肚竹(ダイブットチク)は熱帯の公園や庭園で広く観賞されています。

 日本で最大の竹はモウソウチクですが、節間がもっとも長いのはトウチクです。しかし、世界には節間が170cmにもなる竹があるとのことですが、インドネシアのスマトラ島で節間長が120cmのブロスマンという竹には驚かされます。

 また、竹には必ず中空部があるとは限りません。熱帯アジアのやや湿度の低い地方に生育しているデンドロカラムス・ストリクタスは中空部がほとんどありません。また、南米チリのチェスクレア・クレオもまったく中空部はなく、材木のようです。

マンゴンの開花(インドネシア)

クレオ(チリ)

キラ(チリ)
 インドネシアには珍しい竹が沢山映えています。その中の一つ、ギガントクロア・マンゴンの開花した枝は柳の枝のように、地面まで垂れ下がっています。また、南米のチリには中空部がまったく無いチェスクエア・クレオが株になってびっしり生えていています。さらに、チリにはチェスクエア・キラという蔓になって生える竹が茂っています。その生えている竹林には一歩も入ることができないほど、蔓が絡まっていて、どんな樹木もそのキラの竹林には生えることができません。
 このように、世界にはまだまだ不思議な生き方をする竹類が生育しており、とても興味が湧きます。